9.さまざまな工法(2014-07-30)


家づくりに関しては、ほとんどまっさらの状態から始まった。なぜこんな多くの人が通るであろう家づくりについて、しかも一生ものの買い物について学校で教えてくれないのだろう。本当に何から手を着けていいかわからなかった。もちろん不動産屋なりハウスメーカーなりに聴けば、進んでいくとは思う。でも、必ずしもこちらが想っているようにはならないだろう。下手すれば、搾取されておしまいである。

参考本

我が家は、基本的にインターネットで情報を集めている。だがその前に1冊の本を参考にしたということは初回に書いた。我が家は結構前に買ったので、今売られているものとは少し違うが、ある程度の内容は同じのはずだ。

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この本は家づくりについて網羅してあるわけではない。全体の概要に加えて、大体どのようなイベントがあるかはわかる。
私としても、全体の流れの把握がしたくて買った。買って良かったと思う。自分たちが漠然と「家づくり」を考えた時に、土地買って、ハウスメーカー決めて、間取りや設備を決めて、ローンの契約をして、着工して引き渡し!みたいな簡単なものしか思いつかなかった。こんなのじゃ全然足りてないことが、この本を見てわかったし、考えたこともなかった出費もある。手続きもある。
インターネットで調べるにしても、ある程度カテゴリーが決まっていたほうが収集しやすい。

この本は、中にいろいろメモできるようになっている。間取りや設備などを決めるにも、「こんなことも考えなきゃいけないのか」とか結構出てくる。

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このブログを読んでいる方で、これから家づくりを始めようと思っているのなら、こういった本が1冊手元にあると、イメージしやすくていいと思う。一つアドバイスをするとすれば、必ず最新のものにする事。住宅周りは刻一刻と変化している。税金や優遇制度など、出来るだけ現状を反映したものを入手した方がいいと思う。我が家は、ずいぶん家の中で眠っていたため、すでに終わった制度などもあった。
今の最新版はこちら。

我が家のと表紙が少し変わった。割とどこの本屋でも取り扱っているので、一度中身を見てみてもいいかもしれない。

工法

さて、この本の序盤にも書いてある工法について考えてみることにする。
家には造り方に種類がある。最終的には人が住める建物になるという点では一緒なのだが、それぞれ性能や性格が異なる。

木造軸組構法

日本家屋と言えばこれ、というくらい日本では広く見られる工法。在来工法とも呼ばれる。軸組という名の通り、柱や梁といった軸(=線)で組み上げる。線で組み上げているので開口部が取りやすく、高温多湿な日本に適した工法とも言える。また、増改築もしやすく間取りも自由が利く。
縦の柱と横の梁を組み合わせるので、四角い枠がいっぱい出来る。その枠に板を張って壁にするのだ。
四角い枠のままだと横方向からの力に弱く、ひしゃげてしまう。そこで枠の中に斜め方向の筋交を入れて、地震に強い構造にする。
この工法は日本の風土に合っていて強く根付いている。私も在来工法がいいなーと思っている。ただ、一条工務店も在来工法なのだが、i-smartとi-cubeだけは在来ではなく、ツーバイである。。

ツーバイ工法

2×4(ツーバイフォー)や2×6(ツーバイシックス)と呼ばれる木材で枠を作り、合板を釘うちしたパネルを箱状にに組み立てる工法。2とか4とか6という数字はインチ数で、ツーバイフォーは断面が2インチ×4インチの木材を使い、その木材を挟み込むように合板を打ち付ける。合板と合板の間が4インチ空いていてこの中に断熱材を入れる。軸組の線に対して、こちらは面で支える工法だ。パネル全体で力を受けるため耐震性が高く、また気密性も高い。
一条工務店のi-smartやi-cubeはツーバイシックスで、このパネルの中に同じ厚さ(6インチ)の断熱材が入っている。
パネルが耐震性を高めているため、後からリフォームで壁を抜く等の間仕切の変更には制約がある。

ラーメン構造

美味しそうな名前だが、ドイツ語で額縁という意味だそうだ。当然食べれば歯が折れる。
先の在来と似ていて、柱と梁による長方形型の枠(=額縁)が形成される。この柱と梁を強力に接合してあるのが最大の特徴だ。外部からの力も、骨組み全体で受けるため地震や風に強い。骨組みの強度の高さにより、家の中は自由な間取りを可能とする。この柱や梁が室内に大きく露出するので、中の見た目に影響があることも。

鉄筋コンクリート壁式構造

鉄筋コンクリートの壁で建物を支える。壁は分厚いが柱や梁がないので、すっきりとした見た目になる。線のラーメン構造に対して、面で支える点はツーバイに似ている。後々間仕切りの変更に制限があるのも共通点。

軽量鉄骨造

木造軸組に似ていて、柱と梁、筋交で支える。当然設計の自由度の高さも同じ。後に紹介する重量鉄骨造よりも大規模な工事ではなく、木造軸組よりも強固であるためこれら2つの中間的な構造といえる。

重量鉄骨造

軽量鉄骨造より強靭な重量鉄骨の柱と梁で構成するため、高層の住宅にも対応できる。柱の間隔が大きくとれるので、広い空間を作ることができ開放感のある家にできる。クレーンなど大型車両が行き来できる敷地が必要となる。

プレハブ工法

これは家のほとんどを工場で作ってしまい、現場で組み立てる工法。窓や外壁まで工場で組んでしまい、それを現場で組み合わせるだけにするため、比較的大きな車両が行き来できる必要がある。最大のメリットは工期の短さで、部屋の中が雨にさらされる可能性も低い。

主だった工法はこんな感じだ。素人がちょいと調べただけなので、重大な間違い等があればコメントをいただきたいです。

ともあれ、どの工法も生き残っているということは、一概にこれがベスト!と言えないのだろう。どれも長所と短所があるのだ。建てる場所、住む人のライフワーク、好み、コストなどいろいろなものを照らし合わせて、最適な工法を探すのだと思う。

工法自体に特にこだわりはない!って方もいるだろう。このハウスメーカーが好きだから、とかこの商品が好きだからとかで、工法が決まっていたなんてこともあるだろう。結局はその人たちの価値観が重視されるのだろうから、あまりこだわらなくてもいいのかもしれない。

一条工務店は「家は、性能」と謳っていて、一条なりのベストを追求した結果、木造軸組とツーバイシックスにたどり着いたのだろう。次の機会があれば、ツーバイについて聴いてみようと思う。


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