前回で、まず何をするにも予算を決めなくては始まらない、というところまで来た。予算を計算するにあたって2点考えることにした。
1つは、自分達が建てたいと思っている家にするためには、いくらくらいかかるのか。そしてもう1つは、どこまで借りられるのかだ。
マイホームに求めるもの
自分達が建てたい家とはどんなものだろうか。そりゃ、夢を見るだけならいくらでも豪華にできるだろうけど、そうも言っていられないので現実的なレベルで考えみる。ざっとリストアップしてみると、
- 楽器を演奏するための防音室が欲しい
- 小さくてもいいから、家庭菜園が出来る庭が欲しい
- 年中快適であってほしい
- 2階建てで、どちらにもトイレは欲しい
- キッチンはカウンターかアイランドがいい
- 少なくとも今住んでる賃貸よりは広いLDKが欲しい
- 今住んでる所から近くあってほしい
と、こんな感じ。もはや、無謀なのか妥当なのか検討もつかない。
まず、私も嫁さんも吹奏楽をやっていて、今も小さな楽団に所属して活動している。せっかく一戸建てを買うのだから、家の中で吹きたいものだ。だから小さくてもいいから、防音室を入れようという意見は一致。優先順位は高いものとなった。
他は、まぁ割と一般的(!?)な需要だと勝手に思ってる内容で、大体マイホームを考えると出てきそうなものだ。今の賃貸は、もともと2部屋あった部分をぶち抜いたらしく、17.5畳のLDKがある。それに慣れてしまったのもあり、せめてこれよりは広くなるといいなーと。
ただこれだけ出したところで、肝心の予算感は出てこない。では概算としてどれくらいの広さの家になるんだろうか。家の中は、LDK、和室、主寝室、子ども部屋、楽器部屋、風呂、玄関、トイレ2つ。それに洗濯を干すベランダ。こんなくらいかな。ということは4LDKだな。それぞれのサイズを合わせたところ、70畳+ベランダくらいかな。ここに収納や廊下、壁などが入ってくるわけだ。40坪弱くらいか。
家の大体のサイズ感が出たところで、土地も考えなければならない。このサイズの家が建つ広さがないといけない。そこで参考にしているダンドリ本を見ると「建ぺい率」と「容積率」という見慣れない単語が出てきた。何だ、このややこしそうな単語は。
建ぺい率と容積率
土地に建物を建てる際、この 「建ぺい率」と「容積率」は無視できないらしい。調べてみると大体次のような内容になる。
建ぺい率は、「土地を真上から見たとき、その土地に対して建てることが出来る建築物の割合」で、容積率は、「その土地に対して建てることが出来る建築物の全ての床の面積の割合」といったところだろうか。ものすごく簡略にした内容なので、正しくはない。大体の感じを見積もるのに使える程度だ。実際は、計算に入る部分と入らない部分が細かく決められていたり、地下室や屋根裏収納は別の計算になったりと、もっと複雑であるためこの程度とした。素人が大雑把な見積もりをするだけならこれぐらいがわかりやすいと思う。
建ぺい率と容積率の違いは、シンプルに土地の何割を建物が占めているかと、建っている建物を全部1階にしたときに何割占めるかの違いだ。例えば、100坪の土地の建ぺい率が40%であれば、40坪の平屋が建てられる。容積率が80%なら1階と同じ大きさの2階を作ることができるわけだ。もし建ぺい率が40%でも容積率が60%なら、1階2階それぞれを30%にするか、1階は40坪だけど2階は20坪とかにする必要がある。
マイホーム実現に必要な土地とは
では、我が家の場合はどうなるのだろう。40坪弱、仮に38坪だったとして、2階建てを考える。極端にどちらかが大きいというのは考えづらいし、あまり好みではないので、1階2階とも同じ広さにするとなると、1階当たり19坪となる。建ぺい率40%だと必要な土地の面積は、「19坪÷40×100=47.5坪=156.75㎡」となる。ここまでくれば、土地の相場を調べるだけだ。自宅周辺の160㎡くらいの土地をネットで探してみる。
まぁ、見つからない。
東京でこのクラスの土地はなかなかない。あってもすごーく細長いとか、資材置き場で家が建てられないとかそんなのばっか。たまにあっても億を超えるような物件。予算オーバーなんてもんじゃない。出だしから行き詰ってる感丸出しだが、ここであきらめても先に進まないので、検索条件を広げつつ探していく。あとは、ネットに公開されていないとびっきりの情報を不動産屋が持っていることを願うばかりだ。そんな淡い希望を持って、とうとう動き出すことにした。今の借家を紹介してくれた不動産屋に行ってみよう。本格的にマイホーム計画が動き出したところで、今日は終わりにしよう。